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11月22日(金)
 先日、中学3学年全クラスで行われた「地方創生ゲーム」というゲーム形式で地方自治と地方創生を学ぶ公民の授業を紹介しました。今回は、その流れで「流通経済ゲーム」という経済の流れをロールプレイのゲーム感覚で学ぶ授業実践の内容を坂本先生にまとめてもらったものを紹介します。

 「思考と創意工夫を促す授業実践として、今回は流通経済を学ぶロールプレイをしてみました。私たちの消費社会の仕組みを生産者(アメリカ)・商社・卸売業者・小売業者・消費者に割り振り、役を通じて消費社会の仕組みを理解していくことを目的としました。どこのチームが売り上げ1番になるかを競わせるゲーム的な要素も取り入れています。
 はじめてみると、「流通の合理化」といわんばかりに仲介業者を飛ばして、安値で買い求めていく生徒が増えていき、「仲介業者は不要に思える」という感想をもつ生徒が出てきました。そこは授業の隠れたテーマの1つでもあり、なぜ仲介業者は存在しているのかを考える授業を、その後展開していきました。それに対して生徒たちは、「仲介業は、わざわざ僕たちがアメリカに行く手間を省くだけでなく、値段の調節をしているのではないか」、「物価を安くしないで済ませてくれているのではないか」、「生産者側からしても、あちこちから注文が殺到するよりも、一度に大量に注文してくれた方が割安にできるし、安心して生産もできるのではないか」、「仲介業者がいることで、僕たちは安全に過ごせているのではないか」といった考えに行き着いていきました。素晴らしい結果です。
 ロールプレイを通して、それぞれの立場のちがいを理解し、「それぞれが悩みを抱えている社会は、なかなか安定させることがむずかしい」、「(ゲームは他社との信頼を構築していたチームが優勝したことから、)世の中は信頼関係を築き上げながら成立していることがわかった」という感想も出てきました。
 生徒たちに主体的に考えさせる機会を提供することで、生徒たちはいろいろな気づきや発見をしていけるものであることを改めて実感した取り組みでした。(今回も中3全クラスで実施しています)」

 授業では、生徒が自分の役になりきって買い付けの際に英語で粘り強く交渉したり、利益を上げるために様々な工夫をしたり、他の役の生徒の動きを見て良いところを学んだり、非常に知的で生き生きとした活動が行われていました。ゲーム感覚というと遊びの要素が強いような印象がありますが、実際には生徒はそれぞれかなり頭を使って他の動向を把握しながら積極的に行動しており、流通についての学習がどんどん深まっていく様子が見て取れました。授業後の生徒の感想でも、流通についての考察が多く書かれており、教師の授業準備に生徒がしっかりと応えたことがはっきりと伝わる授業でした。

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