特色
1.人間教育重視の教育伝統
本校はカトリックミッションスクールの良心として下記 (1)~(3) を実践することで、学力偏差値・進学実績至上主義に依ることなく、社会に出てから有為となる人材を育成することを第一義としています。
(1) 問題を抱えた子をあくまでも支援すること。
進学校であっても問題を抱える子は様々な形で存在します。本校はSpecial Care for the Poorの精神のもと、彼らに対しても粘り強い支援をしています。
(2) 6年間を通しての道徳教育。
本校では毎週1時間「倫理宗教」の授業があります。人間社会の様々な問題についてのディスカッションが中心ですが、この時間を通してキリスト教の素養を身につけるだけではなく、色々な考え方に触れることで、幅広いものの見方が醸成されると同時に、自分と社会を見つめる目を養うことができます。(「小論文を書く時に非常に役立った」という生徒も多いです)
(3) 部活動の奨励。
本校では部活動が大いに奨励されており、それはクラブ数の多さと進学校としては出色とも言うべき高い戦績が証明していると言えるでしょう。「勉強と部活の両方とも高いレベルで」と考える人にはうってつけの環境です。
2.「全国区性No. 1」とも言われていること
全生徒576人(令和2年5月25日現在)の出身地の割合は関東174名、関西26名、中部21名、東北6県53名、函館を除く北海道67名、函館235名となっています。特に中学では全入学者の過半数が東京・大阪・名古屋出身です。(多くの中学校が東京で出張入試を実施していますが、首都圏からの入学者数では、本校は1999年の開校以来No. 1を続けています)
様々に異なる地域文化を背負ってやって来る多くの友人達と出会い、お互いが多様な人間体験をすることで、他人を受け入れ、他人の立場になって考えることができる人材を本校は数多く輩出してきていると考えています。「函ラサの卒業生には社会性豊かな人物が多い」との評価を長年いただいてもいますが、これからの時代はますますこのような人材が求められることでしょう。本校卒業生の横の繋がりと母校への愛着心が他校にまして強い理由もここにあると思われ、それが人脈となって仕事の上で大変有利に作用するとも言われています。
3.50人大部屋寮生活
大部屋生活は中学からの入学者は3年間(高校からは4人部屋)、高校からの入学者は1年間(2年からは4人部屋)です。人間関係を限定できる個室の寮とは比べものにならない多様で密度の濃い人間関係に身を置くことで、現代の若者に欠けがちなたくましく柔軟な人間関係力・コミュニケーション力を自然に身につけることができます。同時に、強い自立心と、男子にとって一生の宝とも言うべき生涯にわたる友人関係を構築することもできます。卒業後何十年経っても、「函ラサで得た一番大きなもの」として多くの卒業生があげているのがこの大部屋経験です。
4.恵まれた生活・学習環境
函館は、北海道の豊かな自然と江戸末期からの歴史的情緒に溢れた全国有数の観光都市です。エキゾチックかつロマンチックなこの町での学校生活は一生心に残ることでしょう。また、広大なグランドでは、野球・サッカー・ラグビー・テニスを同時にすることができ、大きな体育館も二つあります。都会では考えられないこの恵まれた練習環境が、前述の高いクラブ戦績につながっているとも言えるでしょう。
5.低廉な経費
授業料・寮費合わせて月約11万円です。都市部での通学+通塾生活よりずっと経済的であることも、東京などからの入学者が多い一因となっているようです。
6.充実した奨学金制度
(1) 特別奨学金制度(高校のみ)
就学支援金と合わせて、授業料が全額免除になります。これは学業成績が極めて優秀でさえあれば家計的に不要であっても支給される特待生制度とは異なり、学業成績上位25%以上が申請資格とはなりますが、家庭の経済状況を勘案した上で適用の可否が決まります。また人数的にも、本校は一般的な学校の特待生よりも多くの生徒にこの制度を適用しています。
(2) 入学金減免制度(高校のみ)
入試で上位10%以内の合格者は全額、25%以内の合格者は半額免除になります。
(3) ラ・サール会奨学金
返還義務がありません。
(4) 同窓会奨学金
返還義務がありません。
これらの奨学金を活用して、公立校以下の経費で就学している生徒も少なくありません。